2007年01月18日(木)
猫は悪くない? 猫ひっかき病 [病気に関するお話]
猫ひっかき病をご存知でしょうか?
私も開院当初、かかりました。診察中にネコさんにやられたのだと思いますが、左手首の引っかき傷がいつまでも汁っぽく、1週間以上37℃ちょっとの微熱が続きました。仕事柄動物に引っかかれることなどしょっちゅうあるので、いちいち気にしてなかったし、いつやられたのかも覚えもありませんでした。しかしそのうち、わきの下のリンパ節が鶏の卵ぐらいに腫れ上がったため、さすがに「これは、猫ひっかき病かも」と思い、病院(もちろん人間のです)へ行きました。シプロキサシン(抗生剤)を処方してもらい、2週間ぐらいでリンパ節の腫れもひき、熱も下がり完治しました。
この病気はネコさんがノミに刺されること(必ずノミが菌を持っているわけではありませんが)でBartonella henselaeと言う細菌を爪や口に保菌するようになり、それが人に感染します。
つまり、ネコさんがノミに吸血されなければ良いわけです。
要するにネコさんが悪いわけではなく、ノミが悪いのです。
1.ネコさんは室内で飼育する
2.定期的にノミの予防をする(動物病院処方のノミの薬をお勧めします)
これだけで飼主さんが猫ひっかき病に感染するリスクは非常に低くなります。ただし、野外でちび猫を保護したとき、ノミが感染しているケースが多く見られます。とりあえずノミがついているようならノミの定期的な駆除・予防を第一にお勧めいたします。
*タイトル「猫ひっかき病」をクリックすると猫ひっかき病の詳しく書かれているサイトに行きます。
Posted at 17時29分