みずこし動物病院

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2007年01月15日(月)

チョコレート中毒(ココアもヤバイ) [病気に関するお話]

私たちの身近なおやつのチョコレート。犬猫にはだめです。
 最近、チョコレートやココアは抗酸化物質であるポリフェノールが豊富に含まれており、健康にとてもよろしいということで見直されています。そんなに健康にいいなら「うちのかわいい○×ちゃんにも食べさせてあげよう。」と考えるのは皆同じ。がしかし、チョレート・ココアは犬猫にはだめです。
 ほんの少し食べてしまったぐらいなら問題は起きませんが、個体差があるのでどれだけだったら大丈夫とは言えません。具体的には
  テオブロミン
という成分が有害です。症状は中毒の本によれば
高血圧、不整脈、精神不安定、興奮、振戦(ぶるぶる震える)、痙攣、尿失禁、昏睡、死亡です。
解毒剤はありません。食べてすぐならとりあえず嘔吐させて、成分の効果が切れるまでひたすら支持療法(点滴で尿への排泄を促す、痙攣に対しては抗痙攣薬、吸収を抑えるために活性炭)しかありません。
幸いなことに、私はチョコレート中毒は経験してません。(ネギ・たまねぎ中毒は時々見られます。)

とりあえず、チョコレートやココアの残りはワンちゃんの手の届かない(口の届かない)ところにしまっておきましょう。

Posted at 18時49分

2007年01月12日(金)

犬猫に風邪薬は× [病気に関するお話]

寒くなってきましたね。
動物(特に猫)も咳、くしゃみ、鼻水などのいわゆる風邪のような呼吸器症状を呈することが多くなります。
 そこでご注意!
今でこそほとんど聞きませんが、私が獣医師なりたてのころ、「犬が風邪ひいたので俺の風邪薬のませてやった。」とか「猫がくしゃみしとったで風邪薬やった。」などとよく聞いたものでした。しかし、風邪薬の有効成分である解熱鎮痛剤(非ステロイド系抗炎症薬)が犬、猫には曲者です。
例を挙げると
 アセトアミノフェン、アスピリン、イブプロフェンなど
これらの薬剤は摂取すると、溶血性貧血(赤血球が壊れて貧血)、胃腸穿孔(胃や腸に穴が開く)、急性腎不全などを引き起こして最悪の場合、命にかかわることがあります。特にネコさんはこれらの薬剤の毒性が強く出やすいので注意が必要です。
最近は、動物用のとてもやさしい解熱鎮痛剤があります(いわゆる風邪の症状で使うことはありませんが)。安易な人薬の使用は慎んでいただいたほうが無難です。もっとも、われわれ獣医師も、犬猫用の薬自体があまりないため人用の薬をよく用います。ただし、犬猫に使っても安全でしかも効果的であるとわかっている薬しか用いませんけどね。
同じ薬でも、動物種によって、有効な場合と有害になってしまうものがあるということは知っておいて損はないと思います。

Posted at 14時37分

2007年01月06日(土)

キシリトール入りのお菓子に注意!! [病気に関するお話]

人間では、虫歯の予防になるということでガムなどのおやつにキシリトールは用いられています。しかし犬ではキシリトールにより問題が出てしまうことがあります。その問題とは
1.低血糖痙攣・・・命にかかわります。
2.肝障害・・・重症化することも
キシリトールに対する感受性は個人差(個体差)があるので摂取イコール重症というわけではありません。果物にも含まれている物質ですのでそんなに神経質になる必要はなさそうです。しかしながらキシリトール入りのガムやお菓子を盗み食いしたときは、キシリトールを大量に摂取したことのなるので注意が必要です。去年の中部小動物臨床研究発表会でも一宮市のチアキ動物病院の院長先生がキシリトールガムを誤食して具合が悪くなったワンちゃんに関する発表をされていました。中日新聞にも出ていたので目にした方もいらっしゃるかと思います。
犬用の商品、フードにもキシリトール含有のものがあります。おそらく問題を生じさせるような量は入ってないと思われますので、やるやらないのご判断は飼主様がされることですが、できればやめておいたほうが無難ではないかと思います。参考までに少し詳しく書かれているサイトを。
http://poochnavi.com/know/02.html

Posted at 10時20分

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