2014年09月27日(土)
動物用?人間用? [院長日記]
今朝の朝刊に写真の記事が掲載されていました。
一見すると獣医師が悪者みたいな感じを受けます。記事をよく読むともっともな内容なのですが・・・・
意外に思われるかもしれませんが実際、小動物臨床分野で使用される医薬品は8割以上が人間用です。小動物獣医師に「小動物用の薬しか使用するな!」なんて法的な規制がかかったら、小動物の診療は実際、成り立ちません。
今でこそ、抗生剤や心臓薬など犬猫用は増えてきましたが、自分が獣医になりたての20年近く前は動物用医薬品は、ワクチンやフィラリアの予防薬くらいしかありませんでした。
犬猫用の消化管のお薬の「プロナミド」は人で「ガスモチン」、犬用心臓薬の「ベトメディン」は人で「アカルディ」として販売されておりますが、数年前まで犬猫用の「プロナミド」も「ベトメディン」も存在しなかったので当院では昔から人用の「ガスモチン」や「アカルディ」を使用しておりました。現在は当然動物用の「プロナミド」「ベトメディン」を使用しておりますが、薬剤の中身は動物用・人用とどっちも全く同じです。
当院で処方させていただく薬の内容に疑問を感じた場合はご遠慮なくご質問ください。ただし、動物病院が動物用の薬ではない人用のお薬を出すのは当たり前の事だとご認識ください。 その病気に効果のある動物用の薬が無い場合は当然ですが、動物にも安全に使用できることが分かっている人体薬を使用しております。
Posted at 07時22分