2007年07月24日(火)
糖尿病2(糖尿病の原因) [病気に関するお話]
今回は糖尿病の原因の話です。
全てを書くつもりはありませんので、興味のある方は本屋さんで専門書をお求めください。
糖尿病となる原因(犬猫)
1.膵臓からインスリンが出ない場合
@慢性膵炎の結果、膵臓がだめになってしまった。犬はこのパターンが多いです。
A膵臓の限界。膵臓はがんばってインスリンを分泌し続けていたのですが、体のほうがインスリンに反応してくれないため、膵臓が疲れきって結局インスリンを分泌できなくなります。猫はこのパターンが多いです。
2.インスリン抵抗性(インスリンに対する体の反応が鈍くなる)
つまり、膵臓はインスリンを出しているのですが、血糖値を正常に保つため、よりたくさんのインスリンが必要になり、結局1のAにつながります。インスリン抵抗性の原因は
@肥満:人間も同じ
A発情(避妊してないメス犬):ある種の女性ホルモンはインスリンの効きを悪くします。したがって糖尿病になった未避妊のワンちゃんは、糖尿病のよりよいコントロールのために避妊手術が推奨されます。
Bある種の薬の長期投与:アレルギー性皮膚炎、アトピー性皮膚炎に使用する副腎皮質ホルモンはインシュリンの効きを悪くします。
C内分泌疾患:自然発症の副腎皮質機能亢進症はしばしば糖尿病を引き起こします。理屈は上記のBと同様で体内の過剰な副腎皮質ホルモンがインシュリンの効きを悪くします。
D慢性感染症によるストレス(特に猫)
こんなところでしょうか?
次回は治療に関して簡単に書く予定です。
Posted at 16時25分