2008年01月12日(土)
動物の病気を治すのは誰? [院長日記]
動物の病気を治すのは誰でしょう?
私ら獣医師でしょうか?
いえいえ、残念ながらそうではありません。もちろん手術などの処置は獣医師しかできませんが、半分以上の病気は、内科的なもの、つまりお薬を飲ませたり、目薬をさしたり、食事管理をしていただくような自宅での治療がほとんどです。
手術をしたらそれで終わりではなく、手術を乗り切った時点がスタートであり、それ以降は自宅での管理が必要です。
つまり、動物の病気を治す一番の主役は飼主様です。二番目は動物が持っている治癒力です。飼主様のやる気、頑張りひとつで明らかに治療に対する成績が違います。うちに来ていただいている飼主様はとてもまじめで頑張られる方が多いので、とても治療反応がよい場合が多いと思います。
しかし、獣医師は神様でもなんでもありませんので、天寿を全うしつつある動物、不治の病で命が燃え尽きようとしているときは何の役にも立たない存在です。
動物本人に治癒する力残っており、飼主様の協力があって初めて、獣医師の力が役に立ちます。獣医師は病気の診断をして、治療方針を立てて、飼主様にアドバイスすることはできます。しかしながら、そこから先の治療は、飼主様の頑張りに依存しています。動物を連れて、毎日通院していただいたり、嫌がる動物に何とか薬を飲ませてもらったり、実際大変なのは、動物の飼主様だと思います。
こんなことを考えていると、やっぱり動物の病気を治すのは獣医師ではなく、飼主様だと思います。
頑張っている飼主様や動物に、よりよいサポートを提供するために私たち獣医師ができることは、やっぱり日々勉強ですかね。
がんばって今日も診察終了後、勉強会に行ってきます。
でも、帰ってきたら酒を飲みます。たまには船に乗って釣りも行きます・・・・・・・気分転換も必要ですよね。
Posted at 16時21分